“旅して働く”は叶えられる。自分の生き方を選択する人の背中を押したい - HOLICCチーフプロデューサー 齊藤インタビュー

HOLICCブランドインタビュー

 

メンバーの半分が世界一周を経験しているなど、旅を愛するスタッフが集まっている株式会社シンクロ。

シンクロで2020年に生まれたHOLICCは、“旅して働く”をもっとしやすくするためのアイテムを開発しています。今回、HOLICCチーフプロデューサー齊藤に、「旅」に対する考え方や商品開発のこだわりなどの話を聞きました。

 

ーーHOLICCを語る上でも「旅」というキーワードが欠かせないと思いますが、齊藤さんにとって旅とは?

 

齊藤:自分の好きなことを追求して移動することが旅だと考えます。観光地に行くのは以前からある旅行のスタイルですが、今は定義が広がってきていると思います。例えば、行きたい場所に行く、会いたい人に会いに行く、食べたいものを食べに行くなど。

最近だと、好きな環境で仕事をしたいという欲求も含まれると思います。やりたいことや好きなことをするために自ら動くことが旅かなと。

 

HOLICC齊藤

 

旅と仕事の境目がなくなると設計の自由度が上がる

 

ーーHOLICCは、“旅して働く”をもっとしやすくするためのアイテムを開発・販売するブランドですが、旅と仕事の境目がなくなることについては、どのようにお考えですか?


齊藤:旅と仕事の境目がなくなることで、自分らしい生き方を選べる時代になってきたと思います。自分らしい生き方とは、シンプルに言うと、自分のやりたいことを追求することです。自分らしく生きることで、人生のクオリティや満足度が上がりますよね。


ーーそれを選べる時代になってきている、と。


齊藤:はい。これまでは、旅の時間と仕事の時間を分けて時間を作る必要がありました。仕事の制約があって、旅を我慢しなければならないという状況です。例えば、海外に長期滞在するということは仕事を辞めないとできないことでした。

しかし今は、場所に縛られずに仕事ができる人が増えていますよね。そうなると旅をしながら仕事もちゃんとすればよいということになります。


ーー近年、「ワーケーション」という言葉も浸透してきましたね。


そうですね。これまでは、例えば週休2日の人は2日しかチャンスがありませんでした。便宜上、土日と平日にただ分けているだけであって、そういう働き方はその人にとってベストじゃないかもしれない。

旅と仕事の境目がなくなると、ある意味ずっとやりたいことをやろうと思えばできる期間になります。時間や場所に縛られていたことで制限されていた思考が解放され、やりたいことに気付いてアプローチする時間も増え、人生の満足度も上がります。

自分のやりたいことや働き方に合わせて時間と場所をうまく組み合わせること、つまり設計の自由度が上がる方がより日々を楽しめるし、パフォーマンスも向上します

 

HOLICC ブランドインタビュー




ーーなるほど。HOLICCの価値観に「旅は人を育て、人は仕事を創る」という言葉がありますが、こちらについて詳しく教えてください。


齊藤:旅は、新しい環境や人との出会いを意味します。その環境の変化によって五感が刺激され、多様な考え方をインプットでき、様々な経験が可能になります。まずこれが「旅は人を育てる」ということ。

そして今は、以前より人の思いやパーソナリティが仕事に反映される時代になってきていると思うんです。昔はとにかく組織が強かったけど、今は個が強くなってきていて組織の在り方が議論されている時代。人が育つと組織にも新しい風が吹き、ビジネスにも良い影響を与えると思います。

 

万人が欲しいモノよりも、共感する人に刺さるモノを


ーーここからはHOLICCについてお伺いします。旅への関わり方には様々な選択肢があったと思いますが、モノにアプローチした理由は?

齊藤:モノが先にあるというより、“旅して働く”生き方をもっとしやすくしたい気持ちが先にありました。旅を通じて色々な人と出会い、様々なものを見て感じることが仕事や人生に必ず活きてくる、という考えは先ほどお話した通りです。

実際自分たちがそういう生き方・働き方をする中で、ピタリとくるモノがあまりなかったので、だったら自分たちで作ってしまおうと。旅をしながら働くという前提の中で、自分たちが欲しかったモノを作っています。

宿泊や移動など、「旅して働く」へのアプローチは色々な角度があると思いますが、モノは形として残り続けます。瞬間だけではなく、長い間その人の働きやすさを応援していくことにつながると思います。


ーーモノはたしかに形として残りますもんね。お気に入りのアイテムとして長く使ったり、生活の一部になったり。HOLICCの最初の商品「PackBag」はどのように生まれたのですか?


PackBag

 圧縮バッグ×ショルダーバッグ「PackBag」



齊藤:僕はバックパッカーとして荷物を少なくして移動したいタイプなので、圧縮袋を使っていました。でも圧縮袋って空気を抜くのが大変で、抜いたと思ってもまた空気が入っていることがあるし、壊れやすい。

仕事のことを考えると充電ケーブルなどさらに荷物が増えます。仕事をする時の気分としても、圧縮袋の素材はビニールのものが多く、持ち歩きたいと思える見た目の物が無かったので、PackBagを開発しました。

 
ーーあったらいいなと思うものを形にしていくのは楽しそうですね。商品企画はどのように行われていますか?


齊藤:“旅して働く”中での不満や痛みを見つけて、それを解消するにはどうしたらいいかを考えます。浅く広くというより、特定の誰かやシーンを掘り下げて解決しにいく。万人が欲しいモノよりも、不満に共感する人に刺さるモノを。それって結局、自分たちが欲しいモノになってくるんですけどね。

 

商品開発の3つのこだわり サステナビリティにも注目


ーー
シンクロは旅人が多いからリアルな意見が多そうですね。アイデアを形にしていく上で、HOLICCとしてこだわっている点は?


齊藤:
1つ目は、誰でも作れる商品は作らず、ブランドの文脈に沿った血の通ったアイデアを盛り込むこと。

まず既存のモノで解決できるかどうかを調べます。他で解決できるならあえて僕たちが作ることはありません。満たしそうなモノはあるけど満たし切れていない場合、それが何なのかを見つけて理解し、解決につなげます。


ーー誰でも作れる商品は作らないという意志がブランドの軸をより強固なものにしているんですね。


齊藤:2つ目は、時代の変化は捉えるが、トレンドには流されない普遍的なものを作ること。

例えばTシャツひとつとっても、「オーバーサイズ」はファッショントレンドですが、「リラックスフィット」は、リモートワークが増えた社会における服へのニーズの変化だと思っています。

 

work to sporT

 綿の肌触り×吸水速乾のW機能Tシャツ「work to sporT」

 

3つ目は、ずっと使いたくてずっと使えるものを作ること。

無駄なコストは省いていますが、それでもこだわりを追求すると、決して安くはなりません。だから気に入ってもらえたら、長く使ってもらいたいので、頑丈でずっと連れ添える存在でありたいですね。

リサイクル素材を使った商品も増えてきていますが、何より長く使ってもらうことが、サステナブルという意味では一番だと思います。


ーー気に入ったモノを長く使うことってまさにサステナブルですよね。


齊藤:万人向けのものを作るより、自分たちのブランドの軸をちゃんと掲げて、そこに共感してもらい、生き方に合うモノを作ることが大事だと思います。共感してもらうためには、HOLICCはその人が叶えたいライフスタイルを本気で応援している、ということを伝えていかなければいけないと思います。

 

ネオペシテマル

 速乾&消臭抗菌のパッカブルタオル「ネオペシテマル」

 

 

旅で使えるモノは日常でも使える HOLICC命名秘話も


ーーライ
フスタイルって一生続いていくもので、価値観と直結していますもんね。齊藤さん自身は、実際にどのようにHOLICCのアイテムを活用されていますか?


齊藤:僕はPackBagをワーケーションでも使っていますが、普段子供と公園や川遊びに行く時も使っています。着替えや水筒をPackBagに入れて、ストラップをつけてショルダーバッグにすると、両手が空いて子供と手もつなげます。

 

子供と行く公園でも活躍するPackBag

 

 

ーーいいシーンですね。ライフスタイルにアイテムを組み込むってまさにそういうことですよね。


齊藤:旅に持っていく上で、ずっと使えるモノってかなりのタフさが求められます。なので大雨など日常の中にある過酷な環境でも活躍しますね。結果として幅広いシーンで使えるものになっています。

当たり前のように普段使いをして、旅で使いたい時にも使っていただきたいです。もちろんその逆も。


ーー旅が日常にある方って、いつものアイテムを旅に持っていくことも自然にできてしまうんですね。HOLICCには「何かに熱中する」という意味が込められていますが、このコンセプトに決まった経緯は?


齊藤:冒頭でお話しした通り「自分の好きなことを追求して移動することが旅」と定義していますが、何に夢中になるかは人それぞれでいいと考えます。

共通するのは「何かに夢中になること」だと思ったので、トラベルというような言葉は入れませんでした。HOLICC(夢中)そのものを大事にしたいという思いが、このブランド名にしたきっかけです。

 

HOLICCブランドインタビュー

 

“旅して働く”を実践したい人の背中を押せるブランドに

ーーHOLICCはどんな人に使ってもらいたいですか?


齊藤:すでに“旅して働く”を実践している人はもちろん、特にこれからそういうことをしたい人たちの背中を押せるブランドでありたいです。

“旅して働く”をもっとしやすくするために、本気で考えて商品の仕様に落とし込んでいるので、まずはブランドの思いを知って、一度使っていただきたいですね。

HOLICCを手にしたことをきっかけに「ワーケーションに行ってみようかな」などと次の行動につながってくれれば嬉しいです。


ーー自分にはできないと思っていた人が、HOLICCのおかげで一歩踏み出せたらブランドとしても嬉しいストーリーですね。まさに背中を押すような存在だと思います。

最後に、HOLICCの今後の展開について教えてください。


齊藤:今まさに“旅して働く”という生き方が概念として出てきて、実践している人も増えています。それを望む人が自分の生き方をあきらめず自分で選択できる状況を、モノという面から促進していきたいです。引き続き、商品もそういう軸で考えていきます。

SNSで“旅して働く”をもっとしやすくするためのコンテンツ配信もしているので、見ていただけるとうれしいですね。

 

 【HOLICCのインスタグラム】

HOLICCのインスタグラム

 

◆インスタグラム https://www.instagram.com/holicc_jp/
◆Twitter https://twitter.com/holicc_jp

 

ーーちなみに、次の商品の構想はありますか?また、どんなHOLICCらしさを入れようとお考えですか?


具体的にはまだ秘密ですが、それひとつで旅して働くことがしやすくなるようなものを考えています。荷物をいかに少なくできるか。また、働くモードと旅モードの2つにうまく合わせていけるような仕様にしたいです。


ーー次の商品も楽しみです!齊藤さん、ありがとうございました!


 

HOLICCチーフプロデューサー 齊藤

プロフィール

齊藤 英之 HOLICCチーフプロデューサー

新卒で入った朝日広告社を経て2012年Fringe81に入社。様々な業種のWebプロモーションに携わったのち、営業組織の事業部長、広告プロダクトの新規事業開発担当を歴任。
2019年、シンクロ入社。入社すぐに社員旅行で行ったモンゴルのコラムがバズる。
最近は家族とのワーケーションや子供を連れた旅行を楽しむ。将棋三段の腕前で、将来は将棋×旅も実現したいと考えている。
1984年生まれ。明治大学商学部マーケティングコース卒業。東京都出身。

 

 

HOLICCの商品紹介

PackBag

これ1つで旅して働ける、究極のバックパック

One

¥28,000(税込) 詳しくはこちら
PackBag

Sサイズ

PackBag+

¥9,300(税込) 詳しくはこちら
PackBag

旅に最適な「風」のようなパンツ

Giopants

¥18,000(税込) 詳しくはこちら
PackBag

綿のような着心地と吸水速乾 UネックロンT

work to sporTロング Uネック

¥8,400(税込) 詳しくはこちら
PackBag

綿のような着心地と吸水速乾モックネックロンT

work to sporTロング モックネック

¥8,400(税込) 詳しくはこちら
PackBag

速乾サウナハットタオル

Sabir-サビル-

¥4,400(税込) 詳しくはこちら
PackBag

綿の肌触り×吸水速乾Tシャツver.2

work to sporT2

¥6,900(税込) 詳しくはこちら
PackBag

綿Tのような着心地で、ちゃんと見えするシャツ

Tポロ

¥9,800(税込) 詳しくはこちら
PackBag

PackBagシリーズ付け替え用

ショルダーストラップ

¥800(税込) 詳しくはこちら

1件のコメント

首藤 明敏

本日、One をポチリました。そして、齊藤さんの記事を読みました。
私は、元広告会社でブランドコンサルティング会社を立ち上げ、今は、明治のビジネススクールの教授として、マーケティングやブランディング、スタートアップビジネス等を教えています。昨年、老舗と地方を研究テーマに、全国を歩き回った結果、旅グゼが抜けきれず、良い旅行用リュックを探していたところ、ONEに行き当たりました。明治のマーケティング出身者が作ったブランドということもあり、今後も応援させていただきます!

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