プロスラックライナー波多野さんに聞く「旅して働く“スラックラインHOLICC”な生き方」-HOLICCインタビューVol.2
プロのスラックライナーであり、HOLICCのwork to sporTのアンバサダーでもある波多野 雄哉さん。HOLICCチーフプロデューサー齊藤が波多野さんに今注目のスラックラインとの出会い、旅して働くスタイルから今後の展望までを赤裸々にお聞きしました!
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【プロフィール】
波多野 雄哉さん
スラックライン歴11年、日本スラックライン連盟公認インストラクター。
2021年日本オープン選手権大会 優勝。
HAO株式会社 代表取締役と、『一般社団法人 認知症の人が住みやすい世界をつくる』の理事を務めるなど、福祉人材研修事業にも従事。
スラックラインとは
スラックラインとは幅5cmのベルト状のラインの上で自由にパフォーマンスする新感覚のスポーツです。海外ではとても盛んなスポーツでスラックラインの中でも様々な種類があります。
・ラインの伸縮を利用しアクロバティックな技を行うトリックライン
・ゆるく長いラインの上で歩行を楽しむロングライン
・スラックラインの上でエクササイズを行うスラックラインフットネス
など。
ラインの長さや高さを調節する事で年齢や体格を問わず誰でも楽しむ事が出来るのが特徴です。
スラックラインとの出会い
齊藤ーーー今日はよろしくお願いします。早速ですが、スラックラインはめずらしいスポーツだと思うのですが、スラックラインとの出会いを伺ってもよろしいでしょうか。
波多野さんーーーはい、野外フェスに参加した際にスラックラインを見かけて、気になってYouTubeで検索したのがきっかけです。当時活躍していた選手たちが登場する動画をみて心踊らされました。
齊藤ーーー競技はいつ頃はじめられたのでしょうか。
波多野さんーーー20代後半の体力的にもピークを越えてきた頃にスラックラインに出会いました。僕はどちらかというと遅咲きなんです。もちろん最初は競技として始めたのですが、やっぱり若い子達にはどうしても体力的にも劣る部分はあったと思います。
でも今も現役でスラックライン歴は11年。競技だけでなく、健康維持や競技以外の可能性がたくさんあるスポーツだなと思っています。今後は誰でもできるスポーツとしてスラックラインが認知されるのを目指しています。
メディアとのギャップ。多くの人に知ってもらうために
齊藤ーーーちなみに今はスラックラインでどのような活動をされているのでしょうか。
波多野さんーーー現在は日本スラックライン連盟公認のB級インストラクターやギボンフィットネスインストラクターをしています。また日本初のスラックライン専門のイベント(NAWABARI)も主催しました。(2020年愛知開催、2022年沖縄開催)
世界初の2021年オンラインスラックライン大会の運営アドバイザーもしています。
齊藤ーーー実際スラックラインと聞いても、まだ見た目と名前が一致している人って少ないと思うのですがいかがですか。
波多野さんーーー認知はまだまだですね。名前は聞いたことはあるけれど、やったことはない方がほとんどです。メディアに映ってるスラックラインは競技としてのスラックラインなので、飛んだり跳ねたりといったイメージをされる方が多くて。だから「若い子にしかできない」「中高年には危ない」というイメージを持たれることが多いです。
齊藤ーーーメディアを通して、危なそうな面ばかりが見えてしまって、ハードルが上がりすぎてしまうということですね。例えばスノーボードだとしたら、ゲレンデで滑るのを見ずに、エアで大技を決めている姿だけを見ている状態ってことですもんね。
波多野さんーーーそうなんです。もちろん「かっこいい!やってみたい!」と魅力に感じる人もいるとは思うのですが、どうしても綱渡りというイメージが強いので、「危ない」「難しい」と感じてしまう人が多いです。
でも実際はそうではないし、誰でもできるスポーツなんです。競技としてではなく、バランス感覚をつけることで健康維持にもなるので、実は高齢者にスラックラインを体験してもらって、日常的に取り入れてもらえたらすごくいいなとも思っています。
齊藤ーーー健康維持という面では、どのような効果があるのでしょうか。
波多野さんーーーまず姿勢がよくなりますね。基本的に頭を動かさないスポーツなので、自然と姿勢保持ができるようになります。あと、転びにくくなります。バランスを崩した時に、即時にバランスを整える能力が自然と身についていくんです。
実はヨガみたいな立ち位置にいつかなれたらと思っていて。気軽に10分でもやると体も整うというスポーツになると長く続けられるのではないかなと思います。
齊藤ーーーヨガの立ち位置はいいですね!自宅でできなくても、例えば幼稚園や小学校でスラックラインができる環境があるとか。そんな風になれば切り口も広がっていきそうですね。ちなみに実際イベントに参加されるのは子どもが多いんでしょうか。
波多野さんーーーそうですね。まずは身近なスポーツになればいいなと思っています!
イベントに参加されるのは子どもが多いです。基本は何か元々スポーツをやっているお子さんを体幹トレーニングをさせるために連れて来られる親御さんが多いです。
でも実は1番ハマるのは30代〜40代の方なんですよ(笑)お父さん、お母さんがハマり出すというパターンが結構多いんです。簡単そうに見えて最初は全然できないからどハマりしてしまうという僕と同じパターンですね(笑)
でもそもそもスラックラインをやる場所も少ないですし、最初に器具を揃えるのも大変なので、まずは親にハマってもらって、家族で楽しんでもらいたいですね。そのためにも、親に体験をしてもらうというのは僕の使命だと思ってイベントでも声かけをしています!
ショッピングモールでイベントなどをすると集客力は高くて人は集まるんです。ただ実際「どこでスラックラインをやれますか?」と聞かれた時に今はまだ全国に受け皿が全くなくて。すごくセンスがあって、やりたい!と思ってもスラックラインをやれる場所がないのが今の課題だと思っています。
齊藤ーーー東京ではあまりできる環境を見かけないですが、イベントで体験した後にスラックラインを続けたいって方もたくさんいますよね。
波多野さんーーーそうですね。今後は東京でもスラックラインができる場所を広げていきたいと思っています。
それに最近は今まで現役だったスラックライナーが引退し、指導者側としてスクールをはじめていて、そうすると受け皿が増えてくるので。まずはイベントできっかけだけでも作ることができれば、もっと広がっていくのではないかと期待しています。
シンプルなデザインが心に響いたwork to sportT
齊藤ーーーイベントでもHOLICCのTシャツを着ていただいているんですよね。HOLICCのwork to sportTアンバサダーもしていただいてますが、興味をもっていただいたきっかけは何でしたしょうか。
波多野さんーーMakuakeで他の商品を見たのが最初のきっかけです。その後にwork to sportTが販売になって。HOLICCというブランド自体に興味を持ったのは『旅』というキーワードが気になったのと、直感的にTシャツのシルエットが素敵だと思ったからです。
work to sportTは普段着とスポーツ(スラックライン)の両方で使用することができ、なによりシンプルなデザインが僕の心に響きました。
齊藤ーーーありがとうございます。
波多野さんーーー他のユーザーさんでここまでヘビーに使っている人いないんじゃないかと思うくらい使ってて。なので実際の肌触り感や吸水速乾の機能性は身をもって保証できるなと思っています。
スラックラインは指定のユニフォームなどがないので、イベントでも着ているのですが「そのTシャツいいね!」と言われることが多いです。スラックラインだけでなく、福祉のプランナーの仕事の時も着ています。襟付きの服でないといけないという決まりもないので。めちゃくちゃ重宝しています!
HOLICCも協賛!アクアスラックラインイベント
ーーー沖縄県南城市で開催された海上に張ったベルト状のロープの上を歩くアクアスラックラインを体験できるイベント『アクアスラックライン in Nanjo ~うみを歩く~』。イベントの中で「HOLICC CUP」を開催し、商品提供という形でHOLICCも協賛させていただきました。
齊藤ーーーイベント当日の様子などをお聞きしてもよろしいでしょうか。
波多野さんーーー今回のイベントではたくさんの商品を協賛していただきまして、本当にありがとうございました!当日は参加者と観覧者合わせて150名を超える方がお越しくださって!その中で75名の方が実際にスラックラインを体験されました。
商品提供いただいた「HOLICC CUP」には13名の方が出場され、一番進んだ方はなんと長さ12mを渡りきっていました!ほとんどの方が3m程度で落ちてしまいますが、でも渡りきることが全てではなくて。色々な表現や演技を見せていただき、それぞれ審査員3名が1点〜5点を出して合計15点満点で順位をつけました。
齊藤ーーーすごいですね!ちなみに優勝された方の勝因は何だったんでしょうか。
波多野さんーーー笑顔と姿勢の良さと難しいことにチャレンジしたことですね!
今回のイベントは子どもから大人までほとんどの方が初めてスラックラインを体験したと思うのですが、笑顔や笑い声が絶えない素敵な時間でした。地元の市長やご当地キャラも来てくださるなど地元の方にも注目していただき、とても盛り上がりましたよ!
波多野さんの旅して働くスタイルとは
齊藤ーーーライスワークとして福祉業界のお仕事もされていると思うのですが、どういった内容なのでしょうか。
波多野さんーーー福祉業界ではプランナーをやっています。1ヶ月に1回ぐらいは実際に高齢者さんのご自宅に行って、ヒアリングして、現状確認し調整するという仕事もしていますね。
家でも旅先でもどこでも仕事ができるので、福祉の仕事をしながらでもスラックラインの仕事を並行して行うことができています。スラックラインは全国を活動拠点にしているので、場所を選ばずに仕事ができることは大切なインフラです。
齊藤ーーーなるほど!ということは基本的にはスラックラインのイベントや競技で全国を移動しながら、その先でプランナーの仕事ができるということなんですね。
波多野さんーーーそうですね。それこそ沖縄でスラックラインの活動をしていても、滞在中に沖縄から福祉の仕事をすることもできますし。そういう働き方ができるのはありがたいですね。例えば半日で仕事の時間とオフの時間を瞬時に切り替えることもできます。
ゆくゆくはスラックラインだけで食べていけたら幸せなんだろうなと思いつつも、今のように上手くバランスを取って仕事をしていくことが一番良いのかもしれないとも思っています。
齊藤ーーー前々からお話を聞いていると全国を飛び回っている印象が強かったので、どうやって仕事のバランスを取っているのかな?と思っていました。旅をしながら働くこともできて、いいバランスで成り立っていますね!
(波多野さんと、HOLICCチーフプロデューサー齊藤)
齊藤ーーー波多野さんの今後の目標はありますでしょうか。
波多野さんーーースラックラインがもっと身近になり、どこでも気軽に楽しむことができる世界になることですね。僕にとってスラックラインは生涯スポーツであり人生そのもの。子ども、親、高齢者の三世代交流ができるようにこれからも1本のライン(道)を歩んでいきたいと思っています。
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波多野さんがアンバサダーを務めるwork to sporTはじめ、HOLICCは「旅して働く」をしやすくする商品を開発しています。
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