フィリピン・マニラから世界中へ!「旅と仕事の境目のない生き方」の実例をご紹介 - シンクロ広報の植嶋×HOLICCチーフプロデューサー齊藤による対談インタビュー

HOLICCでは、「旅と仕事の境目のない生き方を、普通の選択肢にする。」をミッションとして掲げています。
事業として旅アイテムの開発・販売をしながら、メンバーも旅と仕事の境目のない生き方を体現しているのです。

中でも、まさに”場所や時間に縛られずに働き、自由に旅をする”生活を続けているのがシンクロ(=HOLICCの運営会社)のメンバーである植嶋 久美。
フィリピン・マニラに在住しつつ、世界中を旅しながら働いています。

そこで今回は日本の企業の仕事海外拠点でしていて、かつそこから旅もしている事例を深堀りすべく、植嶋とHOLICCチーフプロデューサー齊藤の対談を実施しました。

 

プロフィール

植嶋 久美
フィリピン・マニラ在住8年。リモートでシンクロ広報と各事業サポートを行う。趣味の外食と酒好きが高じて、YouTube「マニラでカンパイ」で飲み動画を配信中。

齊藤 英之
HOLICCチーフプロデューサー。2児の父で、家族で旅行やワーケーションに行く旅育事業家。

 

海外拠点で生活し始めたきっかけ

齊藤:
久美さん、今日はよろしくお願いします。
早速現在の生活について聞いていきたいところですが……、その前にそもそもどうしてマニラに住むことになったんですか?

植嶋:
簡単に言うと、フィリピンに対する印象と、住む上で色々とバランスが良かったんです。
新卒からずっと日本で仕事をしていたものの、もともと海外に興味があったので、約10年前に思い切って仕事を辞めて夫婦で世界一周の旅に出たことがあって。ただせっかく世界を旅するなら英語力をつけてから出発したいと思ったので、旅の前に2ヶ月間フィリピン留学に行きました。

齊藤:
ちょうどフィリピン留学が流行り始めた頃ですかね?

植嶋:
まさにそうです。外国人向けの語学学校が増えていた頃ですね。
その留学の中でフィリピン人の人間性に触れたり、スーパーに売っているものが意外と豊富だったりして「あ、ここ住めそう」っていうイメージがすでに湧いていました。
その後の世界一周の旅でも「自分達がこの国で仕事をするなら?住むなら?」と生活視点を持ってたくさんの国や地域を見てきましたが、「やっぱりフィリピン良かったなぁ」という印象がずっと残っていたんです。

齊藤:
そうなんですね。ヨーロッパや南米にも行ったそうですが、それらの国と比べて何がそんなに良かったんでしょう?

植嶋:
フレンドリーな国民性と、英語が通じることですかね。
あとは日本から近いので緊急の時にすぐ帰れることや、フライトの金額が安いこと、ビザの関係で日本人が長期滞在しやすいことも選んだポイントでした。
そこからよく調べていくと、日系企業がたくさん進出していて、日本人が就職できるチャンスも結構あるということが分かったんです。
そういったトータルのバランスが良かったことが大きいですね。旅をしながら「フィリピンに住もう」という気持ちが固まっていったので、世界一周を終えてその
まま住み始めました。

 


マニラと日本の生活はそこまで変わらない

齊藤:
マニラに住み始めて、日本との違いは感じましたか?

植嶋:
それが、ほとんど日本と変わらない生活をしてるんですよ。というのも、フィリピンに限らずアジアでは日本の食べ物や日用品が普通に手に入るんです。
それに物理的に距離が近いので、帰国した際に購入したり、日本から送ったりすることもできますし。身の回りの「もの」で言うと、特に不便することはないですね。

日本との大きな違いがあるとすれば気候でしょうか。一年中30℃を超えてるので暑いです(笑)。

齊藤:
たしかに(笑)。でも逆にずっと夏だと考えれば、洋服が増えないのはメリットになりそう。
一年中寒いよりも、四季があるよりも、一番洋服は要らなさそうですよね。

植嶋:
まさに!ずっと半袖でコートもブーツもいらないって楽なんですよ。お金もかかりにくいと思います。
ただオシャレの観点でいうと、もしかしたら物足りないと感じる人はいるかもしれません

齊藤:
他に日本とのギャップを感じたことはありますか?

植嶋:
電車がほぼないので、移動手段がGrab(タクシー)中心ということですね。
あとはエアコンが水漏れするとか、トイレの部品交換が必要とか、そういう小さいトラブルはちょこちょこあります。その際に英語を使って解決しなければならないので、そこも日本との違いになるかなと思います。


(緑が多いマニラの町の様子)

齊藤:
治安はどうなんでしょうか?

植嶋:
部分的に気を付けるっていう感じですね。エリア全体の治安が悪いとか、そういうことはないです。夜の繁華街はスリやひったくりが多いので注意して歩く必要があります。

齊藤:
マニラって言っても広いですし、住む場所も行動する場所も自分で選べるので、危険じゃない場所を選んでいれば問題はないですよね。僕も家族でこの前マニラに遊びに行きましたけど、怖いという印象はなかったな。

仕事と旅のスタイル

齊藤:
久美さんはシンクロの広報や各事業のサポートをされていますが、仕事のやり方も日本にいるのとあまり変わらないんでしょうか?時差も1時間なので大きくはないですよね。

植嶋:
そうですね、1時間の時差はほとんど意識しないで過ごせるレベルです。
大体朝の6時台に起きて、住んでいるコンドミニアムのジムで30分くらい有酸素運動をして、身支度をして、8~9時(日本の9~10時)くらいに仕事を開始するようなスケジュールで動いています。たまに午後は1時間くらい抜けてジムへ行くこともあるし、気が向いたらカフェで作業することもありますね。大体18時(日本の19時)頃に一旦仕事を終えて、夜はほとんど飲みに行きます(笑)。

齊藤:
なるほど、いいですね!食事は家で日本食を作って食べるんですか?

植嶋:
特に夜は外食が多いので、自分で作ることは少ないですね。
朝や昼は日本で買ってきた簡単に食べられるものを食べたり、フィリピンの宅配弁当サービスを利用したりしてます。低糖質・高たんぱくで栄養バランスが整ったものもあるので便利ですよ。


(植嶋のとある1日のスケジュール)



齊藤:
旅には毎月行っているんですか?

植嶋:
なるべく毎月行くようにしてます。
一か国だけ行く時もあれば、日本の長期休暇に合わせて2週間くらいかけて複数の国を回る時もあります。最近だとGWにアゼルバイジャン・ジョージア・アルメニア・ドバイへ行き、8月にはカンボジア・ミャンマー出張のついでにタイ・ラオスへ行きました。

齊藤:
フィリピンからだと、東京から沖縄に行くような感覚でアジア各国に行けるのでいいですよね。空港も近いし。
旅に出るときはこれを必ずする!と決めていることはありますか?

植嶋:
私の旅のスタイルは「現地で人と会ってお酒を飲むこと」なんです。
行ったことのない国になるべく行きたいのですが、最近はアジア各国に知り合いが増えて、その人たちに会いに行くことも多いですね。
さらに別の国の知り合いを紹介してもらって、行ったことのある国+新しい国を組み合わせて行くこともあります。紹介してもらった日本人の方とランチに行って、その国の経済や発展の話を聞くのは面白いですよ。

齊藤:
すごいですね。無限に輪が広がって面白そう。
どうやってアジア各国に知り合いができたんですか?

植嶋:
フィリピンで一緒に働いていた人が別の国に行ったケースや、逆にフィリピンに視察や出張で来ている方を紹介されて私が案内したことで知り合ったケースも。
やっぱり海外に住んでいる日本人同士ということで、仕事の内容に関係なく感覚が近い人が多くて繋がりやすいのかなと思います。

日本人以外でいうと、マニラに住んで最初の3年間は日系企業で働いていたので、そのときの同僚で何人か繋がっているフィリピン人の友人もいます。


(GWの旅行先 アルメニアでの1枚)

ステップを踏めば意外とハードルは高くない

齊藤:
現地で働きながら海外生活を送る人はそれなりにいるのかなと思いますが、久美さんのように「日本の企業」の仕事を「海外で」しているのは少し貴重な事例ですよね。
今の生活は何がメリットだと思いますか?

植嶋:
海外というある意味非日常の空間で、日本と同じ仕事ができるということですかね。日本の仕事なので、仕事上は言語の壁もないですし。
一方で、日中ずっとパソコンに向かって日本と仕事をしているので、自分で動かない限り現地の友達はできにくいです。強いて言うならこれがデメリットかも。

齊藤:
たしかに!久美さんの場合は最初に現地で働いていたから、その時に友達が作れたってことですね。

日本ベースのお給料をもらって海外生活していると、得だなと思うことや逆に損だなと感じることはあるんでしょうか?

植嶋:
物価は日本より安いですが、快適な生活をしようとするとそれなりに家賃もかかりますし、支出自体は日本と変わらないかもしれません。
ただフィリピンの場合は、都心部に住んでタクシー移動ができて、外食をして、メイドさんを雇うことができて……という生活がその金額でできるので、得られるものは大きい気がしています。


経済の中心地、BGC(ボニファシオ・グローバル・シティ)


齊藤:

いいですね、そういう生活をしてみたいと思う人はたくさんいる気がします。
久美さんのような生活スタイルを確立するには最初が大変なのかなと思うのですが、そのあたりはどうなんでしょう?良い方法はありますか?

植嶋:
留学をしながら数ヶ月滞在して、国を知りながら現地で就職した人に話を聞くのが一番早いと思います。どこの語学学校にも必ずそこから就職した人がいると思うので。
現地での仕事について知りたい場合は「まず来ちゃう」が正解じゃないでしょうか?
給与相場がどうとか、どこの就職エージェントがいいとか、何でも聞けると思います!

フィリピンの場合、家の契約も、実は保証人とかは一切いらないんですよ。その代わりに数ヶ月~1年分くらい前払いすることが多いですね。つまり、お金があればとりあえず住めます(笑)。
ただそれも現地で就職すれば会社によって家賃補助が出たり、会社が借りてくれたりするパターンもあるので、調べてみると良いかもしれません。

齊藤:
思ったより入り口のハードルが高いわけではないんですね!一文無しでは難しいかもしれないけど、色々と調べればチャンスはたくさんありそう。

どういう人にだったらそういった生活をおすすめできそうですか?

植嶋:
やっぱり気持ちが前向きな人じゃないでしょうか。自分が前向きに楽しんでいれば自然と輪が広がるものじゃないかなぁと。
直観的に「楽しそう!」「好きかも」と思えたら、その気持ちをオープンにしていけばいいと思います。もちろん国との相性もあるから、違和感を感じたら違う国に行ってみるのもありですよね。

齊藤:
うんうん、そうですね。
旅行をして好きな国を見つけて、留学に行って現地の人に話を聞いて……という流れが一番スムーズかもしれませんね。

「旅と仕事の境目のない生き方」を多くの人が選択するために

齊藤:
久美さんは「旅と仕事の境目のない生き方を、普通の選択肢にする。」をまさに叶えていると思いますが、もっと多くの人がこの生き方を選択するためには何が必要だと思いますか?

植嶋:
最近思うのは、日本にいてもフィリピンにいても、ジョージアにいてもラオスにいても、どこにいても同じだな、と。
フルリモートでできる日本の仕事があって、日本の仲間がいて、家族がいるっていうベースがあるから、自分のいる「場所」は価値観が合う国ならどこでもいいと思うんです。



たとえば私個人の条件としては、日本人がある程度住んでいて、お酒が自由に安く飲めて、外食の選択肢が多い国。

ただ、そういう条件や価値観も8年フィリピンに住んで固まってきたものなので、若い人は最初からこれとこれが条件!と決める必要はないかなとも思いますけどね。

齊藤:
海外での生活に限らず、旅をしている最中もその価値観やスタイルは変わらないんですか?

植嶋:
そうですね、数日~1週間の旅でも日常の延長のように過ごしています。「旅だから」「海外だから」と特別何かを変えることはありません。

シンクロ自体が旅を推奨しているし、ある程度自分のスケジュールで動くことができるので、それも大きいですよね。移動時間を自由に組めるのは本当にありがたいです。

齊藤:
何時から何時まで働きなさい!みたいなのは一切ないですもんね。やっぱりそこは信頼関係があってこそなのかな。

植嶋:
フルリモートが制度的にOKな場合でも、一緒に働くメンバーの理解や信頼関係があってこそ成り立つものだとは思います。
なので、コミュニケーションを密に取ることはとても大切ですよね。日本にいるときや、時には日本以外の国でも、シンクロのメンバーと会えるチャンスがあれば積極的に会いにいくようにしています。
これはルールにしているというより、直接会って話すと楽しいからっていうのもありますが(笑)。

 (会社メンバーと一緒に行った佐賀旅行)


齊藤:

仮に会社が旅を推奨していなかったとしても、リモートワークさえできれば夜中に移動して現地についてから会議に参加することも不可能じゃない。自分の固定観念を取り払うことができれば、あとは体力勝負って感じですね。

植嶋:
体力か、会社の寛容さかどちらかがあれば大丈夫(笑)。

齊藤:
間違いないです!(笑)

リモートでできる仕事と、一歩を踏み出す勇気さえあれば「旅と仕事の境目のない生き方」がスタートできるってことですね。
これを読んだ多くの人が「意外といけるかも」と思ってくれる気がします。
久美さん、ありがとうございました!

 

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